図書館司書資格③【近大通信司書コースの図書・図書館史レポート/科目終末試験(2021)】

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図書館司書

今回は図書・図書館史の合格レポート及び科目終末試験の問題・及び解答例をご紹介していきます。これからレポートに取り組む方やテスト対策の参考にしていただけると嬉しいです🌟

この記事でわかること
✔️図書・図書館史のレポート設題
✔️合格レポートの構成
✔️図書・図書館史の科目終末試験設題
✔️合格した解答の内容

歴史好きな方や、どのレポートから書こうか悩んでいる方に最初に取り組んでいただきたい科目です!

記事内

図書・図書館史とは?

図書・図書館史は、メディアの発達を中心とした図書館の歴史について学習する科目です。複製技術や電子メディアなど、今でこそ当たり前の技術ですがそういった技術と図書館の発展について学べます。

この科目を選択した方は、ぜひ初めの方に学習していただきたいです!他の科目のレポートやテストで問われている図書館のあり方が理解できます。

レポート

ここからは実際の合格レポート(2021)をご紹介します!私は日本史を選択しました。
※レポートの丸写しは禁止されていますのであくまで参考に留めてください。

図書・図書館史 合格レポート(2021)

<設題>
日本または西洋のどちらかを選び、それぞれの時代(古代、中世、近世、近代以降)の図書館発展の特徴をコンパクトに要約し、かつ私見(400字程度のまとめ)を述べてください。

<解答>
1 はじめに
日本の時代の流れに伴う図書館発展について,歴史をまとめ,私見について述べていく。

2 古代  
・漢字や書物の伝来
・律令国家と文書、図書寮
・私設図書館
・貴族の文庫

3 中世
・武士による文庫(金沢文庫、足利学校附属文庫)
・宋版本の伝来

4 近世
・読書人口の増加
・公開図書館

5 近代以降.明治時代以降
・西洋の図書館事情
・法律の変化
・図書館の無償化

6 おわりに(354字) 
  図書館は成長する有機体である。そのことを日本の図書館について学ぶことで実感した。限られた者しか手にすることが出来なかった本を当たり前のように読むことができるのも,先人たちの努力の賜物であり,成長し続けた図書館のおかげである。
  今や図書に関わる活動は図書館の域を超えつつある。中学受験の科目としてビブリオバトルを取り入れている学校もあり,活字離れが叫ばれる現代でも読書は重視されているのである。SNSでは図書館で借りた本に関する感想を見ることができ,意見交流が盛んに行われている。ここから図書館外のコミュニティも図書館を成長させる一つだということが分かる。
  これからよりネットワークが発達すると司書や図書館に求められるものも変わっていくだろう。それぞれの時代にあった図書館の在り方について,今後も見識を深めていく。

文字数 2095文字

参考文献・添付資料

  • 参考文献 新藤 透「図書館の日本史」
    以下にリンクを貼っています。

この書籍は章のまとめで各時代の流れを大まかに掴めるのでおすすめです!

講評

提出お疲れ様です。設題のポイントをしっかり押さえ、日本の図書館史を大変分かりやすくまとめられています。特に初期の図書館が限られた特権階級のためのものから、現代の誰でも自由に使えるものに変化してきたことを理解している内容であり秀逸でした。欲を言うと『中小レポート』『市民の図書館』などに言及して欲しかったです。私見は納得できる内容でした。引き続き頑張ってください。(本文ママ)

作成にあたって

内容をまとめるだけなので、テキストと上記参考文献のみ使用しました。西洋は全く見ていません💦(試験用にページの検討をつけただけ)

古代が重めになってしまったので、その分講評にある『中小レポート』『市民の図書館』に触れれば良かったなと思います📚

科目終末試験

ここからはテスト問題と合格解答(2021)をご紹介します!試験の形式はWeb試験、成績は優 85点でした。

※模範解答ではありません。解答の丸写しは禁止されていますのであくまで参考に留めてください。

図書・図書館史 科目終末試験 解答(2021)

<設題>
 図書館史を学んで、あなたが感じたことを自由に述べてください。

<解答>
  図書館史を学び、先人たちの努力のおかげで今日の図書館サービスが受けられているのだということを実感した。時代に沿った工夫によって図書館は段々と一般庶民の生活へと溶け込み、今やなくてはならない存在を確立した。
  
  遣欧使節の一員として派遣された福沢諭吉は,1869年に西洋事情を著し図書館について紹介している。西洋の図書館がどのようなものか、納本制度にも触れ明治期の図書館運動として大きな影響を与えた。また市川清流も西洋の図書館にカルチャーショックを受け、「書籍院設立の建白書」を上申し図書館の重要性を唱えた。この建白書が公表されたことが契機となりわが国官立公共図書館の創始である書籍館が原生したのである。
 
  しかし明治期は示諭事項による図書の選択における干渉があった。その後1899年に図書館令という日本ではじめて図書館の法律が公布された。この時点ではまだ閲覧料を徴収していた。 戦後GHQによる民主化が推進されると、民主枚育にそぐわないとして図書館の有料制が批判された。1950年に図書館法が制定され現在のように無償でサービスを受けられることができるようになったのである。無償でサービスを受けられるようにはなったが、依然一般庶民の生活は貧しく本と利用者をつなぐ理想の図書館像とはかけ離れていた。そこでこのような状況を憂いた図書館員たちは従来の考えを転換し、館外奉仕を強調したのである。日本の公共図書館の運営基準となる「中小レポート」を提起し、市民生活に溶け込んだ図書館づくりが目指された。
 
  1970年には日本図書館協会が中小レポートを基にした実践の手引書「市民の図書館」を刊行し、資料提供を第一の原則として館外貸出のための予約や読書案内などを提唱した。今日の貸出サービスが当たり前となったのである。
 
  図書館の発展は時代や社会の発展に深く結びついている。かつては一部の階級の者しか触れることもできなかった図書が、今ではだれでも手にすることができる。これは先人たちの努力の賜物である。また市民生活に根付いた取り組みは現代でも続いている。図書館は成長する有機体である。そのことを図書館史を学ぶことで実感した。これからよりネットワークが発達すると、司書や図書館に求められるものも変わっていくだろう。先人たちに習って、それぞれの時代にあった図書館の在り方について今後も見解を深めていきたい。

文字数984

感想・反省点

設題集の問題から出されました。特に「自分の考えを述べる問題」は内容を一通り考えていたので当日は困りませんでした。

テストの勉強法は以下の記事をご覧ください↓
📎図書館司書資格①【近畿大学の通信がおすすめな理由と履修科目・勉強方法をご紹介】

時間があれば、後半の部分のネットワークや図書館の在り方をもう少し具体的に書きたかったです。

まとめ

今回は図書・図書館史のレポート及び科目終末試験についてご紹介しました。図書館の歴史や成り立ちを知れば現状の課題なども考えやすいので、ぜひ早めに学習してみてください。

図書館の基礎知識を学ぶならこちらの記事をチェック!
📎図書館司書資格②【近大通信司書コースの図書館概論レポート・科目終末試験(2021)】

今回ご紹介した参考文献はこちらです↓

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